10. 全国初の外資買収反対運動
山口県笠佐島で反対運動が始まりました。
前掲 国土資源総研レポート3 (2025年7月7日)のとおり、すでに島の一部(4筆)が買収されてしまっていますが、これ以上買収を増やすまいと8月から署名・募金運動がはじまっています。
立ち上がったのは、「郷土と国土を守る会」(https://voice.charity/events/6502)で、代表は周防大島町在住の杉川茂寛さんです。私は18年間、外資買収の調査を続けてきましたが、外資買収の阻止運動は聞いたことがありません。メガソーラーの建設反対やクルーズ船の寄港・桟橋建設反対の運動はありましたが、外資から「郷土と国土」を守るために住民が立ち上がったのは、本件が嚆矢です。
現在、笠佐島の不動産屋は島の7割を抑えたと公言していて、中国系不動産業者からの買取依頼をいくつも受けているそうです。この調子だと、何年か後には島の大半が外国人の手に渡ってしまいかねません。笠佐島は「楽園」にも「橋頭保」にもなり得ますが、無策のままだと10年後には間違いなく日本人の入島が制限される島になっているでしょう。
それを止める手段が民意を集める反対運動の署名と募金しかない――というのは悲しいです。
幸い笠佐島の東部を除くほぼすべての海岸線は海岸保全区域(緑色;海岸法)に指定されています。前海はすべて国立公園(橙色の格子;国立公園法)です。私設桟橋などの勝手な開発はできないわけで、万が一それを自治体の長が許可したなら、某国に忖度した首長といわれても仕方ありません。売国奴呼ばわりされてしまいます。

出典:海洋情報表示システム(海上保安庁)
