私たちの大志Our Vision & Voices

ムクナ豆博士の日誌

15. 奥播磨農園の秋

兵庫ムクナ豆生産組合(以下、兵庫ムクナ)の契約農園は姫路市内に7か所あります。

すべて小規模、無農薬、手作業の生産で、4年目の栽培の方が2軒、3年目が3軒、2年目が2軒です。

八升豆(ムクナ豆)は蔓なので棚をつくって這わせていく必要があります。棚は鋼製が理想ですが、安くはないので近くに生えているを使うことが多いです。初期投資を抑えながら農家の皆さんは工夫して収益性を高めています。

今までやってみて難しいなと思うのは「収穫時期の選択」と「乾燥工程」です。特に乾燥は、雪降る奥播磨では温室でやるのが理想なのですが、規模がそれぞれ小さく、場所も限られているため、軒下に吊して乾かす農家さんが多いです。

乾燥が不十分だと豆が凹んだり、追い熟がうまく進まず豆が黒ずんでしまったりする率が高くなります。当組合で定めている規格品にはならず、安い価格の二級品や規格外になってしまい、これまでの苦労が水の泡となってしまうケースも見られます。

商品販売をはじめて一年半。決して安くはない商品ですが、たくさんの方に支えていただきながら続けられています。

兵庫ムクナの取り柄は、生産者が見えること、無農薬で手作業、混ぜ物なしの国産品であること、そして正直であることです。商圏はまだまだローカルが多いです。

現状に満足せず、目の前のお客様に喜んでいただけるよう、下げられるコストを探しながらもっとよくなるよう工夫し、農家さんとの対話をもっと増やしていきたいと思っています。

兵庫ムクナの農園(奥播磨かかしの里)