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国土資源総研レポート

23.珍構図の沖縄軍用地

軍用地の固定資産税は、公用地として価額が大幅に軽減されますから、沖縄では投資妙味をもった金融商品として人気です。

2012~22年度の10年間で、沖縄県外(外国含む)の軍用地地主は2786人から4775人と1.7倍に増え、軍用地主全体の9.9%を占めるまでになりました。2025年の地代総額は1,158億円(要求額)に膨れています。

米軍用地を所有する「国外在住の地権者」はかつて調べたところ、総計243人(2011年)。国別には在アメリカ133人、在ブラジル58人、在アルゼンチン19人、在ペルー6人、在カナダ3人、…そして在中国が1人でした。各人の住所はこのとおりですが、国籍は公表されていません。

でもよくよく考えてみると、この軍用地の購入者が外資(外国人含む)だと奇妙です。軍事的に敵対する国の個人又は法人が地主だとおかしな構図になります。

日本国内の軍用地を中国人が買収し、当該軍用地の地代を地主へ支払い続ける――「日本国が防衛関連経費として、中国側へ毎年公費を支払い続ける」ことになるわけです。もちろん、これらは合法です。契約スキームとしてあり得えます。

でも軍事的に対立する側に国土の所有権を無差別・無制限に差し出し、その地代を日本国が対立側にずうっと払い続ける……って、変だと思いません?

「国境のないグローバルで自由な投資活動」と「領域や国体の維持に必要な国家の安全保障活動」を両立させていくこと――経済安保の線引きはより複雑化し、難しくなっています。

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