私たちの大志Our Vision & Voices

国土資源総研レポート

30.共有地の悲劇――外国人と共謀する人たち

もとより土地・水・緑の国土資源は、国民共通の財産であり、共有資源です。法令順守はもちろん、法的な問題にならないからといって、なし崩し的に私的な所有権がどこまでも強調され、外資による治外法権的な主張がまかり通るようになってくると悲劇になります。

『共有地の悲劇』(ギャレット・ハーディン1968)は、米国の共同牧草地を舞台に、個々の私的な利益の追求がオープンアクセスであった場合、過剰資源消費によって全体がダメになってしまう、集団としての非合理な結果を招いてしまうと説明したもので、コモンズ(共有地)の持続的利用を考えさせてくれます。

日本の限られた国土(土地・水・緑)も大きな意味でコモンズの要素をもっています。ただし、このコモンズの持続的な利用が成り立つには、前提として次の三つの要素が不可欠です。

①管理するための掟(ルール)
②公平な経済的便益(等しいマネーフロー)
③メンバー間の共通する夢(将来計画)

ところが今、日本の地下水・土地について見ると、①が不完全なまま、かつ③の夢を語るにも共通言語が不十分なまま、「法律違反さえしなければよい」「捕まらなければよいのだ」とする輩が日本人(政治家等含む)も含めて増え続けているように思います。

 現下の日本社会のように公益が軽視されたまま、個別利益ばかりが優先されていく風潮を放置してはなりません。また、社会問題を誘発しかねない法人による反環境的、反社会的な活動に対して無頓着であったり、不作為のまま見過ごしてしまっていてはいけないと思います。

羊の放牧地(ニュージーランド)